ご挨拶 #2

Kanazawa Coronary Conference (KCC-2023)開催にあたって

  この度、第20回目となるKanazawa Coronary Conference (KCC2023)を2023年3月17日(金)~18日(土)に石川県地場産業振興センターにて開催する運びとなり、世話人を代表してご挨拶申し上げます。新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、開催中止やWEB開催を経て4年ぶりの現地開催となります。
 初めてKCCが開催された時から数年間は、BMSが多く使用され、2004年からは、第一世代のDESである、Cypher  Stentが日本国内で保険償還され、その後発売されたTAXUS Stentを含めて第一世代ステントの使用法や成績などについて、熱心な討論がされたことを記憶しています。この10数年間でのDESの進歩は、目を見張るものがあり現在使用している第3世代のStentは、DESの最終モデルと言っても過言ではないと思います。DESに関していつも問題となる血栓症や抗血小板剤投与による出血に関しても、データーの蓄積と解析が進み、抗血小板剤2剤の使用期間も短縮傾向にあります。しかしDESが進歩した現在においても、DES留置を避けた方が良い病変があることも事実です。病変形態や病変部位を考えて、安易にDES留置を避けて将来に繋がるPCIが望まれるところであります。加えてStent は、一度留置した場合には簡単に取り出すことのできないDevice であることを忘れてはならないと思います。
この様な観点から、DCA、Rotablator、DCBやDiamond backを駆使して、Stent を使用しない治療方法を考える必要があると考えます。
 さらに、以前のPCIと異なり虚血の評価やプラークの性状を知るための、FFRや各種イメージングモダリティを使用した適正な診断を行う事で、治療の標準化が期待できるようになりました。
 一方でEVTに関しても、手技方法の開発、下肢動脈に使用できる新しいDESやDCBの登場により盛んに行われるようになってきました。
 現在、PCIやEVTはDevice進歩により、誰にでも簡単にできる手技になり、低侵襲的治療として市民権を得ましたが、症例によっては、ピットフォールが存在するのも事実です。
 KCCライブでは、ライブデモンストレーションの他に、ビデオセッション、スペシャルレクチャー、ハンズオンセミナー、ならびにメディカルスタッフセッション等のプログラムを予定しております。
 KCC-2023を通して技術の熟達、普及に役立つことを期待しておりますとともに、今後とも各大学・病院同士連携を取り合いインターベンションの進化に繋がれば幸いでございます。
 皆様と3年ぶりに会場でお会いできることを大変楽しみにしております。

                          北陸PTCA教育ライブ研究会
代表世話人 北山 道彦
(金沢医科大学病院 心血管カテーテル治療科)

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