
KCC( Kanazawa Coronary Conference )2010を開催するにあたり、御挨拶申し上げます。本会は今回で10回目という節目の開催を迎えることになりました。北陸地区を中心とした恒例の会として定着し、冠動脈インターベンション治療に関わる医師、看護師、放射線技師、臨床工学士、検査技師、理学療法士への最新の知識、技術向上に貢献しているものと思われます。これもひとえに関係各位の御尽力、御支援の賜物と感謝致しております。
さて、10年を振り返ってみると、デバイスの進歩、変遷、画像診断の進歩、更には手技的な改良などにより、PCIは冠動脈疾患患者の治療のひとつとして飛躍的かつ確実な成功を収めながら、いまや欠かす事の出来ない治療法の位置付けを確保してきていると思われます。その中で何といっても大きな要因としてDES( Drug Eluting Stent)の登場であります。Cypherが本邦に導入され5年余、更にはその後使用可能となったTaxus、更にはEndeavorと続き各施設においてもその違い、使い分けが出来てきたことかと思います。一方、Real-worldな大規模臨床試験の報告も相次ぎ、DESの安全性、長期予後が大きな問題として浮き彫りになってきました。とくに遅発性ステント血栓症(Very Late Stent Thrombosis )、Late catch upが注目されてきています。またoff labelでの使用、DES植え込み後の抗血小板薬療法についてもまだまだ議論の多いところであります。本邦でのJ-Cypherでの成績が報告されていますが、DESの適応、安全性、長期予後についてはまだまだ慎重に取り組んでいかなければいけません。近々、次世代ないし新しいDESの導入によりある程度の解決が得られるものと期待されているところでありますが、現時点に於いては待ったなしの臨床、とりわけ生死に関る冠動脈疾患治療においては直面した患者さんに、可能な範囲での最大限の治療を駆使した医療を提供すべきものと考えます。社会的にライブのあり方や意義が問われている昨今ではありますが、症例の選択、企画運営方法を十分に考慮して行えば、ライブを通じ、生死に関る治療に携わる医療の現場を担うべきスタッフにとって多くの情報を共有することができ、手技を含めた治療内容・医療費の標準化にも繋がるものと考えます。そうした目的においてライブの役割、意義はまだまだ大なるものと思われます。KCCは今回もそうしたコンセプトの基に企画いたします。第一日目は教育ライブとして地元施設の若手医師をオペレーターとして、先輩の医師が指導しながらインターベンションを進めていくライブとし、第二日目は例年どおり全国から御高名な先生を多数お招きし、オペレーターおよびコメンテーターとしていくつかのフォーカスされたPCIの問題点、手技に関するライブを予定しております。またコ・メディカルセッションも例年どおり企画しております。更には時間の許す限り、ミニレクチャー、特別講演、ファイヤーサイドセッション、ハンズオンも予定したいと考えております。今回も多くの皆様に御参加いただき、共に議論を深めて、有意義な会になるようスタッフ一同準備を進めております。是非とも多くの方々に御参加いただきますよう御案内申し上げます。
平成21年12月
北陸PTCA教育ライブ研究会
代表世話人 金谷法忍
(石川県立中央病院 副院長)
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